ガーゼ論T



@ガーゼとは ?
A ズボン向きのガーゼ 
B トップス向きのガーゼ
C ピンタック向きのガーゼ
D お肌の弱い方におすすめのガーゼ
E 柔らかなガーゼでお洋服を仕立てる時
F ブランケット・スタイ向きのガーゼ








【 @ガーゼとは…? 】

撚りの甘い糸を緩く織った織物を、
総称してガーゼと呼びます。

『打ち込み本数』 と 『糸の太さ』 と 『接結点の間隔』 
この3つの要素があわさり、
しっかり目になったり、ふわふわとしたり、柔らかなガーゼになったり
肌触りが決まります。
それぞれの良さと弱さを心得た上で、
『これから作るもの、』と『自分の好み』に応じて生地を選ぶ…というのが、
一番賢い使い方だと思います。




『接結点の間隔』についての見解は、
長くなりますので、他のお部屋でお話させていただきます。
ここでは、
『糸の太さ』と『打ち込み』から、
まず基本的な部分からを探る用途別ガーゼについて、
ご覧ください。



【A ズボン向けのガーゼ 】

特に…ズボンにされるときは注意が必要です。
糸が細くやわらかなガーゼは裂けやすく、パジャマ程度でしたら構いませんが、
やはり、普通のズボンには向きません。
ズボン向きのガーゼは、
糸は『普通〜太め』で『しっかりと密に織られたガーゼ』を選び、
手で、かなり強く引っ張っても裂けそうな雰囲気の無いものを選んでください。
見た目における目安としては、
「透け感のあるガーゼはズボン向きではありません」

さらに、仕立てる際には、
『伸び止め兼補強テープ』を
(とても薄いテープで十分です…型崩れ防止の役目もあります)
『股ぐりと脇の全ての縫い代』にはさみこんで縫製した上で、
ロック始末orジグザグ始末をすれば、
(折り伏せ始末の場合は、テープなしでも大丈夫です)
ラインも大きく崩れることなく、日常着として安心してお使いいただけます。
現に、私が、部屋着として着用しておりますパンツは、
普通糸のガーゼですが、頻繁に使って洗っていても、
テープのおかげなのか…いまだにどこも破れることなく、よく働いてくれています。
(いつかガーゼのズボンの縫製のことも書きたいと思います)


こんなことまでするのは面倒と思われる方におすすめなのが、
柔らかなガーゼの肌触りと丈夫な生地の二重織りを使われるといいと思います。
肌に触れる裏側はガーゼでも、表は(綾織り)ヘリンボンタイプは、しなやかでとても丈夫です。






【B トップス向けのガーゼは…? 】


トップス場合は、
ボトムスほどしっかりしたガーゼを使われなくても大丈夫です。
柔らかなガーゼがお好みの方は、ぜひお使いください。
その場合には、型崩れ防止のため、
衿ぐり、ヨークのないときは肩部分にも
伸び止めテープを縫い代に貼った上で仕立てると、
『フワフワと着心地はそのままに、肝心な所だけはしっかりと縫製することができます』
ただ、柔らかくて『薄っぺらいガーゼ』は、
お洋服には向きませんので、できるだけ避けて、布小物に使うようにした方が賢明です。

話を戻しまして、
初心者さま向けの「縫製しやすいガーゼ」ですが、
「ものすごい柔らかい」ものではなく、
普通ぐらい(もしくは、届いた時は、
ややかために感じるもの)がいちばん縫いやすくて最適です。

ここで、「普通ぐらい」とは、どの程度のことを指すのか、わかりにくいので、
よく売られているガーゼでお話しますね。




例えば、
数年前に人気だったこちらのガーゼを含めて
生地の大手メーカーCOSMO TEXTILEさんのガーゼ(中でも花柄シリーズ)や
(耳をご覧になられると、ほとんどがこちらのものだと思います)
伊藤尚美さんのガーゼは、
比較的にどれも縫製しやすいガーゼになると思います。
届いた時は、糊がきいていてぱりっとしていて
糸も普通で、しっかり織りこまれています。
無地ガーゼほどの柔らかさはないものの、
縫製後のお洗濯によって
次第に柔らかくなってくるタイプで、初心者さまから十分扱えるガーゼになります。








お話は一般論に戻りますが、
全般的に、無地よりもプリント柄物の方がしっかりとしたガーゼが多く、
質感もややかため…縫製しやすくなります。
動物や花柄・ドットプリントなどがこの例です。
ただ勿論、例外もあり、無地と同等、もしくはそれ以上に柔らかいものもあります。



【縫製しやすい無地ガーゼは…?】

もし無地で縫いやすいものを…となると、
私が今まで見てきた中では、
RickRackさんで以前扱われていた『無地』のWガーゼやトリプルガーゼ、
CRAFTPUKUさんの『無地の白いWガーゼ』(他10色ある生地)は、
一般的な無地よりもしっかりとしていて、縫いやすく、丈夫で扱いやすいと思いました。
縫いやすいということは、
同時に、ものすごくふわふわ…という質感には及びませんが、
織りも綺麗でしっとり感・柔らかさも共にあり、
定番ガーゼとして、おすすめです。




【 Cピンタック向きのガーゼ 】





ピンタックやお洋服作りには、特に
『向いているガーゼ と 不向きのガーゼ』が明らかに出るところです。
最初は、柄が気に入って買うことが多いガーゼだと思いますが、
実際に手にされたら、
『何を仕立てるのに一番相応しいか』ということを考える時間を持つと、
とても上達されることと思います。


目の粗いざっくりガーゼがなぜ向かないかというと、
『糸と糸の間に隙間があるため、
糸があっちへ行ったりこっちへいったり…定まらず、
よれてしまうからです』

たとえ真っ直ぐに折り目をつけても、
隙間がかなりあるため、ミシンの針が刺さるたびに、
生地自体が伸びてよれて… 均一幅にするのは非常に難しくなります。

以前、ご常連さまであるsoraさんが、
ざっくり編みのガーゼと目の詰まったガーゼで、それぞれピンタックを作って
メールでレポートしてくださったことがありました。
一目瞭然で伝わるものがあることと思いますので、ご覧ください。


『目の粗いガーゼ』のピンタック soraさん提供画像


『目の詰まったガーゼ』のピンタック soraさん提供画像
 
soraさん、大変貴重な画像、感想ありがとうございました。


このように、 今から作ろうとするものと、
そのガーゼの質をあわせることはとても大切です。




【 D お肌の弱い方におすすめのガーゼ 】

私もそうなのですが、
一般的には何でもない些細な刺激から痒みがおこったりすることがあります。
その為、ガーゼを選ばれるときの基準は、
『柔らかさと保湿力』
もっと詳しく言えば、糸が細く目の詰まったガーゼが向いています。
さらに、できるだけ刺激を抑えるためにも、
プリントされた柄物や麻入りのガーゼは避けて、
ノンホルマリン加工されたベビー用の無地ガーゼや
少々お値段は張りますが、
オーガニックコットンガーゼを使われるとよいと思います。




【 E 柔らかなガーゼでお洋服を仕立てる時 】





何枚か縫製してなれてくれば、
ご希望どおりのガーゼで、思う存分仕立てられたら…と思います。
ガーゼのお好きな方は、多分一度は
「本当に柔らかいガーゼ」で仕立てられたいことと思います。

もし、とても柔らかいガーゼを使用される時は、
平生地や普通のガーゼで仕立てる時と同様の手順で作られると、
後々、かなり型崩れがおこり、見た目に綺麗ではなくなってしまいます。
ガーゼのお洋服なので、
綿生地のようにはピシッとすることは望んでいません。
しかし、だからと言って、
だらしがない雰囲気になってしまうのは残念です。
見た目にも触り心地もふわふわなのに、肝心な所はしっかりと縫製されている…
ガーゼなのにすっきりとした、ラインの綺麗なお洋服が
個人的には好きです。


しっかり目のガーゼなどを使われたときには、
特にデザインに工夫しなくても、例えば極端な話、
Tシャツ風のシンプルなヘンリーネックでも、それなりに見栄えがして、その後も続きます。
しかし、無地の柔らかなガーゼでは、
下着やパジャマでしたら別ですが、
まったくのっぺらぼうのお洋服ではなく、
あらかじめ、ラインが美しくピンタックなどデザインのある型紙を選ばれると、
長く着られる綺麗なガーゼのお洋服になるような気がします。




【 F ブランケット・スタイ向きのガーゼ 】





これは、何でも大丈夫です。
特にスタイは、
ここでご案内しているように、ガーゼの下に補強する生地を入れますので、
どんなガーゼでも安心してお使いいただくことが出来ます。

またブランケットも、ガーゼを二重に重ねたり、間にコットンフランネルを挟みますので、
表と裏で、ざっくり編みと肌理の細かいガーゼ…という感じに、
敢えて風合いを変えて仕立てることも
十分出来る楽しさがあります。
ざっくり編みは、ブランケットにおいて、特に、独特の雰囲気を醸し出し、
特に夏は、あのさらっとした肌触りは涼しく最高です。





続きは、ブランケット・スタイカテゴリーにも
具体的に柄のことなどを記しておりますので、
よろしかったら、ご覧ください。







最後に、
どんな生地においても、
その生地の質感に、これから作られるものが相応しいと
仕立てるのが楽になり、何より仕上がりも美しく映えることと思います。

長くなりましたが、
最後までありがとうございました。







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